忍者ブログ

実験室の風景

実験を行う上でのテクニックや我が研究室の流儀などを公開し、それが訪れた方の参考になれば幸いです

[12]  [11]  [10]  [9]  [8]  [7]  [6]  [5]  [4]  [3]  [2

[PR]

2025/04/04 (Fri)

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

TLC part2

2011/07/11 (Mon)

TLCに関するキーワードで訪問してくださる方が多いので第二弾です

今回はテーリングについて


有機合成でTLCを上げるといったら恐らくそれはシリカゲルです

シリカゲルは表面にOH(水酸基)が並んでいますので
水素結合するような官能基が化合物にあると
それによってシリカに強く吸着して上がりにくくなります
さらにテーリングを起こします

テーリングする代表例は
カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシル基などです
アミノ酸は双極性分子なので一般的なブタノール:酢酸:水=4:1:2という展開溶媒でさえテーリングします
宿命です

そういう化合物は逆相TLCがいいはずなんですが高価です
化合物があるのかないのかを知るためだけに上げるTLCとしてはコストパフォーマンスが低いので
ボスに見つかったら小言を言われると思います
精製という話なら別ですが

ではテーリングを起こさないようにするには?
まずはなるべく薄くスポットする、というのがいいと思います
少なくじゃなくて薄くです
しかし濃くないと発色しにくいということがあります

ダメなら酸か塩基を展開溶媒に加えます
これは特に化合物が酸・塩基性官能基を持つ場合に効果的です
一例として組成を書いておきます
クロロホルム:メタノール:酢酸=95:5:3 or 85:15:3
ピリジン使うのもあるんですが失念しました
丸善の実験化学講座にカルボン酸関連の巻があります、そちらのアミノ酸の章が参考になります

酸・塩基性官能基も無いし薄くスポットしたがそれでもテーリングするんです!
テーリングするということは
化合物がシリカ表面の水酸基と展開溶媒の両方に中途半端な親和性を持つからです
なので、思い切って展開溶媒を変えましょう
通常二種類の溶媒でRfを調整すると思いますがどっちも変えましょう
恐らく最初に使った展開溶媒の比を変えてどんどん進んできたり
論文中のを使っているかもしれません
また一からかよ・・・とどうか腐らずに
実験なんてやってなんぼです
その結果が後で効いてくるかもしれません
あぁ、これだとこうだったのか、じゃあこれだと上手く行きそうだな、なんて

というところですが、テーリングするものはします
何をどうしたってします
4cmのTLCで原点を1cmで取って展開したら
0.5~3cmまでテーリングしたことがあります
それと合成物を塩として取るならシリカゲルTLCでは上手く上がらないでしょう
しかし展開溶媒しだいですし、塩部分以外がどうなっているかにもよりますのでやってみないと分かりません

この記事にコメントする

お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

フィッシャーエステル化part2 HOME chem draw

最新コメント

最新トラックバック

バーコード

ブログ内検索



PR
忍者ブログ [PR]
template by repe